概要
VRChatの音楽シーンで、常に「楽しい」の最適解を模索し続けてきた私たちTrinityTailsが、活動1周年の節目に一つの問いを投げかけます。
新ワールド「Hydrangea」公開
これまでの「使いやすさ」を追求した汎用ワールドとは対極にある、強烈な個性と物語を持った場所。
新ワールド「Hydrangea」
その音と空気感を語らせてください。

さびついた世界で、DJは夢を見る
ラテン語でアジサイを意味する「Hydrangea(ハイドランジア)」と名付けられたこの場所。
テーマは、ポストアポカリプス――崩壊した世界。
視界を埋め尽くすのは、かつて文明だったものの残骸。拾い集められたモニターは粗いドットを放ち、むき出しの配線が敷かれ、機器は赤くさびつく。
そんな終わってしまった世界で、それでも音楽を愛するDJが、世界への皮肉や明日への希望や夢を抱いて演奏する。
退廃的な風景の中で鳴り響くビートは、単なるBGMではなく、この世界で生き抜くための鼓動そのもの。
雨は「演出」ではなく「楽器」になる
このワールドを構築する上で、私が最もこだわり、そして挑戦したのが「雨」の表現です。
ここでの雨はただの環境音ではありません。
AudioLinkシステムを気候そのものに組み込み、雨の挙動を音と完全に同期させました。
曲の静寂(ブレイク)では雨音だけが支配的になり、ドロップで音が激しくなれば、呼応するように土砂降りの雨が地面をたたきつけます。
数千の粒子を描画するGPUパーティクル技術を駆使し、負荷を抑えながらも圧倒的な密度で描かれる雨。それは視覚情報であると同時に、音楽の一部を構成する「楽器」として機能します。
硬質なコンクリートに反響する「生の音」
没入感を決定づける音響設計(リバーブ設定など)には、数々のイベントで手腕を振るう「寺子屋さん」にご協力いただきました。
私たちのオーダーは明確でした。
「雨天の屋外でしっかり聴かせるパワー」と、「周りがコンクリート建造物であることによる、硬めの残響」。
そして、雲と雨に閉ざされた世界観に合わせた調整です。
その結果、Hydrangeaの音は、通常のワールドとは一線を画すリアリティーを獲得しました。
湿った空気の中を突き抜けるような、芯のある低音と、冷たい壁に跳ね返る高音。
目を閉じれば、雨の降りしきる廃虚に立っているような錯覚に陥るはずです。

皮肉と希望が交錯するフロア
では、この場所でどんな音楽を鳴らすべきか。
当然、ハードコアやドラムンベースといった攻撃的なサウンドは、この荒廃した景色と最高の相性を発揮します。激しい雨に打たれながら、強く生きるDJの魂が共鳴する瞬間は、言葉にできない高揚感があります。
しかし、個人的にはあえて「晴れ」をイメージした、抜けるようなエレクトロニカを流すのも面白いと考えています。
やまない雨の中で鳴る「晴天の音楽」。それは世界に対する強烈な皮肉であり、同時に、いつか雲が晴れることを祈るような、切なくも美しいコントラストを生み出すでしょう。

おわりに
TrinityTailsは、「観客」「演者」「スタッフ」の三位一体で楽しむことを理念としています。
私たちの1年間の集大成であるこの場所が、あなたの音楽と混ざり合い、新たな物語を生み出すことを楽しみにしています。
雨音とビートが溶け合うこの場所で、お待ちしています。
関連URL
Hydrangea
https://vrchat.com/home/world/wrld_b8949546-11a5-4999-b0d1-ae0b441f001c
Trinity Tails グループ
http://vrchat.com/home/group/grp_e16d2c44-9228-4cdb-a5bb-fd5d10460a9d
Trinity Tails Twitter
https://x.com/trinitytails_vr

兎野しゃの/syano
2024.09.07開始 / 小物製作・ワールド製作 ・ギミック製作 / Trinity Tails @trinitytails_vr / KULA SOUNDS @KULASOUNDS_REC / Luv of Eden @VRCluvofeden
